執筆している本の、本文入稿が一応終わりました。しかしまだ、表紙と色校が残っています…。

 

 

ずっと本を書いています。えっ!? この間、通常の仕事はほとんど手付かず。始めてからもう、2年弱。本の執筆がこんなに時間がかかるとは、思ってもいませんでした。甘い甘い。

理由は、執筆に不慣れなのもあるけど、私ひとりで抱えすぎだろうと改めて思います。無茶でしょ。笑 大変さを知らないからできたんだよね。あるある。

いつも自分でしているスタイルだから物理的にはできるだろう、そしてチームよりはひとりのほうが結局時間はかからないだろうと。

そこはそのとのとおりだけどね。2年前の私よ。

今回、編集とオーサリング、そして校正・校閲についてはプロから手厚いご支援をいただきました。やっぱ、プロってすごい。美しい。技に魅了される。この気持ちを残したくて、作業のあいまにブログに手を出しています。

 

校正・校閲は研磨のプロ

過去にも、原稿の赤入れ作業の経験はあります。するほうも、されるほうも。しかし、こんなに的確にしかも深く見ていただいたのは初めて。それはそれは、「お見事!」のひとことです。

私が伝えたいことを、できるだけその文章が持つ雰囲気を変えずに研ぎ澄ましてくださいました。これ、すごく難しいです。誤字脱字や言い回しの統一とは違い、機械的にはできません。事実確認等よりも、非常に難易度が高いと思います。

まさに職人技。これが本屋さんで手に取る本のすべてに、目にするぺージの、載せられた情報のすべてに行われているのか! と思うと言葉を失います。

知識や経験はもとよりシンプルに(何にでも当てはまるけど)、好きでないとできないのでは。だから、高校時代の友人もこの仕事から離職したのか…。ちいちゃんの気持ちが、今やっと少しわかったよ。あのときあんなに辛そうにしてたのに、「え~? 辞めちゃうの~?」とかのテンションで、ごめん。

ほんのちょっとでしたがプロの校正・校閲のお仕事に触れられて、大感激。本当にありがとうございました。

 

DTPは見えるように見えない努力をするプロ

そしてもう1つ。DTPやオーサリングについて。

自分はデザイナーであり、前職でレーザープリンターを作っているメーカーにいたので、制作に関わってくるデバイスやツールについてはそこそこわかると。

でも、アウトプットがPDFであることが多い。印刷対応であってもね。

今回実に強く感じたのは、プリンターと印刷機って、やっぱ全然違うじゃんということ。印刷は別世界です。改めて思いました。まだ色校見てないので、それを言うのは早いけども。

できあがりの品質が高いぶん手間がかかって当然だけど、久しぶりの入稿で、これまた久しぶりに血を吐く思いをしました。これを仕事にしている人がいるなんて、メンタルすごい。やっぱ印刷ってすごい。

例えば、CMYK各100%で黒を設定している部分があると。4色のインクがそこに載ってしまうので、これはよろしくないわけです。厚くなるし、裏映りや色ズレの心配もある。

これはデバイスがプリンターなら、まずははじかれません。デザイナーならアウトプットで気が付くかもしれないけど。昨晩何十年と世話になっているイラレで、今回初めて[自動選択]ウィンドウを開いて対処しました。ネットのみなさんに教わりました。みなさん、いつもありがとう。

 

そして、DTPの方も本当にありがとうございました。人が作ったものの不具合を見つけるなんて、めちゃくちゃイライラする作業です。間違いが多くて本当にすみません。私が知らないだけで、他にもものすごくたくさんあったと思います。

そういう意味では、世の印刷所の方も苦労されているんですよね。

今まで、入稿後がこんなに地獄だとは思っていませんでした。その後は、基本お任せだったんです。馬鹿な! ちゃんと表現できていたのは、印刷所のみなさんのご苦労があったからなのに。あー、本当にすみません。恥ずかしいし、申し訳ない気持ちで沈む。

 

知らないことに触れる驚きと喜び

気づかないところに尽力が存在し、職人にサポートしていただくという幸福な体験をした。そのご報告でした。みなさん、ありがとうございました。深い感謝を。

今回は、2つのプロの技についてお話しました。そして編集のプロにも大変お世話になっているのですが、これはまた別の機会に。では作業に戻ります。mi