どうしてデザインの修正だけではあんまりよくならないのか等、プレゼン資料の改善前後を見ながら考えてみたいと思います。
資料はいつもの、PowerPointです~。before & afterの第二段。
伝わってからやっと始まるのに
第一弾で、「デザイナーとしてむなしい」ようなことを書きました。
関連記事:
https://314-store.com/blog/制作/ライティング/プレゼン資料ビフォーアフター/
ミチヨ商店の喜びは、伝わることだからです。自分やみなさんの作ったプレゼン資料が相手に伝わることなく、配布した資料は目も通されずキャビネにしまわれ、そのあと港方面にある巨大倉庫にダンボールで1年保管され、そのあと焼却処分でおしまいなんて。
会議直後のショートカットで、リサイクルボックス行きだってあるよね。
考えただけで、「うっ・・・」となってしまいます。
全盲の友達が言ったこと
ひょんなことから、目の見えないお友達ができました。私はビジュアルのデザイナーなので、おもしろい縁なのですが。その人と資料全般について話をしていたときに、言われた言葉です。
「あなたがいくらすばらしいデザインをしても、(手にしたとき)私にはゴミと同じだよ」
う~ん全否定だなあ、と思いました。私がいくら「カッケー、自分最高!」と思うほど良い仕事ができても、彼女にとっては、家のポストに投げ込まれたまったく有難くないDM(苦手なのにピザの宅配とか)と同じなんだと。
ポストに届いたものは、専用のマシンでスキャンして音声で読んでいるそう。でも、視覚デザインが素敵すぎると?なかなかスキャンがうまくいかないこともあるらしい。苦労して取り込んだ情報が、自分には全然必要ないものだったら・・・。ちって、なるよね。
だからそうかもしれない、ゴミかもしれない。
でもせめて、見える人には伝わって欲しい!と思うわけです。キリッ
彼女の神発言が、今の私の一部を作っておりますです。
ビフォーいきまっせ
↓ サンプルで、またまた元原稿を作ってみましたよ。before & afterしましょう。
小学校の先生と生徒に、グラフについてのアンケートをとってみたよ、という資料のつもり。(記事の内容にぴったり!)
これ見て、どう思いますかしら。
まず目がいったのは、左下の人のようなアイコンです。すごいカワイイ~。小鳥みたい。カワイすぎる!一般人のみなさんには勝てない!、と思う瞬間。
それはさておき。どんなことにお気づきですか。
少しだけでも、考えてみてくださると嬉しいわ~。
ビフォーの気持ち
時間をかけて、作り込まれたのだろうなと思います。
伝わりやすいように、わかりやすいように。すばらしいお気持ちです。こんな感じかな?↓
蜂の巣のようなアイコン
左上のはパワポのSmartArt、ゆレイアウトテンプレートのようなものだそう。それを、章節番号のように使ってみたのですね。なるほど~。おもしろいですね。
すばらしい着眼だけど、ちょっと大きすぎかな?一番初めに目にする場所にあるので、メッセージかと思ってしまいます。これほど大きくしたのは、なにも自慢したかったわけではなくて、中の文字が読めなくなると思われたからでしょう。
囲う枠
グラフや文章、グラフィクスをすべて線で囲っていますね。
グループ分けをされたのですね。GOOD!
余白
読みやすくするために、できるだけ文字を大きくした結果の、余白5mmでしょうか。
アイコン
これは魅力的ですね。目をひくし、たくさんのマジメな情報の中でほっとさせる効果も。ご自分で作ったのかな。すごい!
下段のテキスト
よく見えるように、大きくボールドで書かれています。ここにあるすべてが、メッセージかな?
アフター??
上記ビフォーを、文言はそのままに制作者の気持ちを汲んで、伝わりやすく見た目だけデザイン修正したものがこちら。
↓ 清書という感じでしょうかね。
デザインルールに従って、優等生的に修正してみました。簡単に説明すると、
- 蜂の巣→文字でなく印象として認知できればOK
- 囲う枠→線を何本も入れてしまうとノイズになるので、スペースで処理する
- 余白→狭いと息苦しくなるので、大きめにとるくらいがよし
- アイコン→ここはオーソドックスな方がなじみやすいかも。(すごく残念だけど・・・)
- 色数→少なく
- グラフ→2色にわける。意味を持たせる。はいか、いいえか。
- タイトル→タイトル、サブタイトルを追加。わかりやすさを助けます
- レイアウト→視線が泳がないように、上段=生徒・下段=先生とわける
みたいな感じ。
結果
アフター見てみて、どう思われますか?(そればっか)
これって、プレゼン資料というよりも、・・・書類に見えませんか??
書類じゃないよ。プレゼン資料だよ。
ならば、どうすればよいのでしょう。ヒントは、
パワポは単なる清書道具であって、アイディアやメッセージを生み出す手段にはならない
ということです。
(今、いいこと言ったのに、誰も気づいてくれてないでしょ)
ということで、次回へつづく!!
ごめんなすって!!
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