同じことを同じように、ずっと、大量に、伝え続ける。そしたら、相手は諦めて情報を受け取ってくれるのでしょうか。

 

前回は。

参考:【情報デザイン】どう伝えていくかのお話。①

 

厚生労働省からのメッセージは

HPの画像に変化がありましたよ。↓先週はこれ。

↓今日はこれ。

周囲の色が変わりました。文章はほぼ同じです。
↓ならば、これと同じ役割。おお!やばい感じが伝わりますね。

引用:https://www.asahi.com/articles/ASND43Q9QND3PTIL02H.html

赤い太陽の塔をリアルで見た人は、忘れないだろうな。何十年後かのクイズ番組に出そう。
さて、厚生労働省に戻りますと。

皆さまにお伝えしたいことのポイントや、まん延防止等重点措置地域でのお願いなどは以下の内閣官房HPに掲載しております。ぜひご覧ください。
https://corona.go.jp/emergency/

わかりました。内閣官房HPに飛びますと。

国民の皆さんにお伝えしたいことのポイント

  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備え、当面、ワクチン接種、検査、治療薬等の普及による予防、発見から早期治療までの流れをさらに強化するとともに、最悪の事態を想定した対応を行います。
  • このため、デルタ株への置き換わり等による令和3年夏のピーク時における急速な感染拡大に学び、今後、感染力が2倍(若年者のワクチン接種が70%まで進展し、それ以外の条件が令和3年夏と同一である場合と比較し、新たな変異株の流行や生活行動の変化等による、「令和3年夏の実質2倍程度の感染拡大が起こるような状況」)となった場合にも対応できるよう、医療提供体制の強化、ワクチン接種の促進、治療薬の確保を進めます。
  • こうした取組により、重症化する患者数が抑制され、病床ひっ迫がこれまでより生じにくくなり、感染拡大が生じても、国民の命と健康を損なう事態を回避することが可能となります。今後は、こうした状況の変化を踏まえ、感染リスクを引き下げながら経済社会活動の継続を可能とする新たな日常の実現を図ります。
  • その上で、感染力が2倍を大きく超え、例えば感染力が3倍となり、医療がひっ迫するなど、それ以上の感染拡大が生じた場合には、強い行動制限を機動的に国民に求めるとともに、国の責任において、コロナ以外の通常医療の制限の下、緊急的な病床等を確保するための具体的措置を講じます。

次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像については、こちらのページをご覧ください。

 

ポイント、なげえな!(失礼!)

長いなら短くしよう。そうですね。各項目にタイトルをつける。はい。
短くなるし、要旨もわかる。
でも、それで伝わるかな? 読んでくれるようになるかな?

エドさんの「誰に」をあてはめる

じゃあどうしたら?
ここで、エド・バーネット「40:40:20の法則」の登場です。

*******
①40%:誰に伝えたい?
②40%:どんな情報を?
③20%:見た目のデザイン 他
*******

①の「誰に伝えたい」に注目します。理由は一番だいじだから。


さて現状は、どうなっているかな?
なんと「国民」です。国民て!広いな!(失礼!)

私のつたない経験からですが、範囲が広すぎるのは未設定と同じ。未設定の情報は誰にも伝わりません。なぜかというと、受け手が「自分への情報」だと気づかないからです。

この情報は価値がありそう、自分に向かって発信している。
そう感じないと、相手は振り向いてくれません。

よし!ターゲットを設定しよう!
そう思ってくださったのか、HP上にこういうのもありました。

Ⓒ2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
※注意:データの二次配布、改変、用途外での使用、販売・譲渡を含む営利を伴う使用は禁止とさせていただきます。

どうですか! ! 期待を裏切らない?!

誰に伝えたいのか

ターゲットを設定するのは、なにも難しいことではありません。
「誰に」を細かくしていったらいいんですよ。
例えば国民→学生。そう。学生→美大生。そうそう、その調子。国民よりずっと狭まりました。

仮に「コロナ渦で心細い、ひとり暮らしの美大2年生」を①とします。
続く②、どんな情報だったら振り向いてくれるのか。

①の授業は対面とオンラインの併用。同級生とは学校で会える。親御さんとはLINEでやりとり。でも家にひとりでいるときは、なんか不安だ。

・その不安を少しでも減らす情報は?
    →同じような環境でコロナに罹患した方の体験談

・コメントのいただきかた
    →罹患直前の自分に知らせるなら

ここにも①を当てはめます。国民でなく、過去の自分に知らせる。積極的にかかりたい人はいないですよね。ですから、とても具体的な情報②になるはず。具体的だからこそのリアルな価値があるわけです。

現状でも症状や療養中の生活方法は耳に入ってきますので、それよりも現実的な課題の提出とかが気になるかも。どうやって大学に報告するの?とか。家族や友達はどうした?とか。

また、感染対策で家にいる時間が増える。バイトもなし。では、学校でできないぶん、今だからできる妄想力を鍛えてみたら?

・芸術家やデザイナーとして2022年、何ができるか
→学生だからこその、汚れていないフレッシュなアイディア②が出るはず。
誰に伝えるかの①は、地域。国だと広すぎ。

・芸術家やデザイナーは何をしてきたか、からの
→14世紀のペスト、17世紀のインフルエンザ、18世紀の天然痘、19世紀のコレラと結核、大正時代のスペイン風邪。歴史の中で先輩たちは何を残したか。
それを踏まえて自分は何ができるか。誰に伝えるかの①は、100年後の後輩だよねそこは。

引用:https://www.asahi.com/articles/ASN4S4CYPN4FUTIL01M.html

このあたり、同じ課題でも美大生と理系と文系と体育会系では、見るところも施策の表現方法も全然違うだろうなあ笑。想像するだけで面白い。

この調子でターゲットを設定していったら、なかなかのソースとなると思うのですがいかがでしょう。20パターンくらい。てか、私だったら自分がターゲットでなくても全員のを読みたくなっちゃうけど。

人もそうだけど、犬とかいいんじゃない。
犬が気をつけたいことを犬が話す。←飼い主ができること。
「散歩で注意することだワン」とか。フフ。

 

つづき。

・なんとなく不安をまぎらすために
→お気に入りの本やサイトの紹介

私は(ターゲットじゃないけど)、断然ナミブ砂漠ライブカメラ。

ライブカメラ(音付き):https://www.youtube.com/watch?v=ydYDqZQpim8

キャプチャしまくりよ!

「誰」を迷うとき

へーそっか、じゃあ仕事でもターゲットを設定してみよかなと思ったら。
「これは難しい。だっていろんな人に伝えたいから」そうですね。
「すべての人に必要な情報だから、絞ってはならない」わかります。

でも、絞らないと誰にも伝わらないんですよ。国民とか一般人とかのままでは。
なぜかというと、最大公約数では相手が気が付かないからです。

そもそもどうせ0なんです。誰にも届かない。それなら0が10になるだけでも、すごいことだと思うんですけどね。

もう少し。ターゲットを設定すると①誰の先の、②何を明確にできます。①がなければ②は出てこない。①をすることで、発信者がターゲットをより具体的に感じられ、②が洗い出せる。②のために①をする。

ターゲットが「国民」で、国民の何が理解できますか。手の洗い方がアメリカと日本で異なるのかな。ふーん?

①から②を導き、メンバー間で共有することでブレも減らせます。
一般人では広すぎて、とてもじゃないけどイメージできない。

日本の一般人て誰?平均的な人?誰それ、いるなら呼んできて。

さらに、ターゲットが絞ってあると、ターゲットでない人も注意をひかれます。それは、内容が具体的で魅力的だからです。

真剣だからこそ、ターゲットの設定には悩むと思います。わかる。
これらについては著書にも記載したので、よかったら。
(おかげさまで重版!)

私は…

エドの発想に基づき、思うままつらつらと無責任に書きました。すみません。
なにかしらの参考になれば幸いです。自分でもできそうかなと思ったら、ぜひ始めてみてください。心から応援しています。

最後に実際の、私のお話。

東京都在住/個人事業主/起業8年目/情報デザイナー。仕事歴は30年弱、フリーランスの形態で家での作業にも慣れました。
そんな私が知りたかった情報はズバリ、給付金ですよ!

いくつかある中の、東京都中小企業者等月次支援給付金。国からのに都がちょっと上乗せしてくれるやつ。これ知らなかったよ、もう!

申請された方はご存知かと思うけど、あるときから支援金の手続きがスゲー手間かかるようになったのよ。個人が税理士の方から証明してもらう工程がプラスされた。知り合いのデザイナーたちなら、面倒くさがって100%やらないな。

私は好奇心が抑えられず、なんでも経験したいのでやってみました。始めてみると予約のとれる税理士さんが全然見つからない。もうダメと諦めかけた瞬間、奇跡的にとても良い方にたどり着き申請できた。お知り合いになれてとても嬉しかったから、結果的にはいいんだけど。

でもさ、その先に都があるなんて。何度も何度も何度もその度ごとに異なるわけのわからないUIで申請して問い合わせの電話してね、その上でまたあるのかもわからない情報をあてどなくいちいち取りに行くわけないじゃん!

…締めが、あんまり夢なくてゴメン。mi