自分のマークがあると、なにかと便利ですよ。ネットショップを始めた人やこれから始める人にもおすすめです。
マークで一番重要なことは
マークがあればデザイン的にしまる、というのもあります。が、もっとお勧めする理由があります。それは、意味を形にするから。
デザインは翻訳と似ています。日本語を英語にと同じく、オリジナルがある。それを変換しているだけです。デザイナーがオリジナルを考えているわけではないのがポイント。
ですからロゴマークの制作は、自分は何者とか、何をしたいとかを形にすることです。まず、そこを抽出する必要があるわけ。
これは、デザインそのものの行為で、なくてはならないこと。
なーんて、難しいことはひとつもないです。センスも必要ないです。デザインスキルとも無関係なのでご安心を。
意味がないと、形にも意味がなくなり何でも良くなってしまいます。
マークを作るときの注意
よく目にするが避けて欲しいのは、なんとなく好きだからで作ってしまうこと。実は、イラレ等を使えるデザイナーさんに少なくありません。センスがあるし手先が器用だし。だから、素敵なマークができあがるんだけれども。
でも見た目がばっちりでも、理由が「なんとなく」では本当にもったいないです。基本的にマークはずっと使うためのものだから。使い捨てだったり毎回違っていたら、あんまり意味がありません。
印鑑と似てます。毎回好きな名前の印鑑を押さないよね、と。自分の分身ですからね。そういえば印鑑文化は消滅するのかな。家紋や印鑑は、実に面白いのにね。会社のデート印等は、今すぐなくして欲しいけど。
そういう意味では、漢字も素晴らしい。先祖よ、文字に意味をいれちゃうってアンタ、それどういうこと?!
印鑑やスタンプが効率からきたのに、今や逆になったというのも興味深いですね。人は動くから、どの発明も必要だがいずれ終わりがくるのかな。
話がそれました。
重要なことは、以下のとおり。
なんとなく好きだから、ではダメ
最近、花が好きだから花のマークとか。ピンクが好きだからピンク色にするとか。NGなんです。
でも、苗字が「花田」なら花のマークはOK。名前が「桃子」ならば、ピンク色や桃のマークはバッチリです。
童話の桃太郎の鉢巻きに、桃のマークが入っているでしょう。アレよ。ファンタジーに桃から生まれたからと軽い気持ちで桃太郎と命名されても、喜んで自分のロゴにしちゃうとは。生粋のデイナーですな。
しかしながらせっかく持っている自分の名前ですから、有効に使った方が良いと思います。もちろん、あんまり好きじゃない場合はやめよう。自分のマークなんだから、気が進まない場合は良くありません。
名前を観察してみる
小学生のころ、自分の名前を数字で表し得意そうにしている男子がいました。サトシ君、お前だ。「3104」って。すげー、うらやましかった。
あの子が3104でなかったら、何十年も前のことを覚えていないよ絶対。
デザインはダジャレ上等。数字の語呂合わせもそうだし、漢字もそう。漢字の意味をマークにしてみる。美しい字、面白い字、珍しい字が入っていたら超ラッキー。
音もいいね。ドレミファソラシドでもいいし、オノマトペだっていい。空さんなら「ソー、ラー」の音符にできる。ミイちゃんだったら「ミー」でしょ。
ゴロウ君なら「56」もそうだし、ゴロゴロするでもいい。雷のゴロゴロでもいい。名前を分解してみるのです。
オノマトペだったら、衣良さんのイライラとか不破さんのフワフワとか。イライラは、漫画や絵文字で使われて怒ったとき額にできるマークなんかどうですか。フワフワは、浮かんだ感じ。雲とか泡とか。
是非、名前に潜んでいるものをデザインに翻訳してみてください。
色も同じように使う
形ができたら、それに色をつけましょう。モノクロでもいいけど、色があると便利です。
色には意味があるから、まずはそれを知っておいたほうがいいでしょう。意味を知っているけどあえてこの色というのと、知らなかったでは全然違います。
似合う色や、なんとく好きな色で選ばないように。何を表現したいかなんです。桃なんだけど自分が好きな色だから水色にしてしまったら、誤解を招いたり意味のパワーが弱まります。
色については次回、具体的にお話します。
たくさんの意味をこめない
これは、デザインがおもしろくなってきた人にありがち。応援してるし、とてもいいことなんだけど、悲しいかな自分以外の人には多分わからないのよ。
伝えたいことは、1つの方が届きやすいです。資料作成でもコンセプトづくりでも毎度言っていますが、それはマークでも同じ。
自分はいろいろなことができる。デザインもITも金融も、カウンセリングもゴルフも。どうしても全部を表したいなら、ひとつひとつを5つで表現しても伝わらないです。
どれかひとつを選ぶか、ぜんぶをまとめて違うものにするか。
まとめるとは、他のもので表現するということ。
魔法使いとか? 料理人とか? 何でも屋とか?
(あまりおすすめしません…)
せっかく伝える機会があるのだから、1つに絞るのがいいと思います。
では、具体的にやってみましょう。続きます。
『まねるだけで伝わるデザイン』にもヒントが載ってます。
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