今回は、シンプル&リッチについてです。フルーツフルでもOK!
関連記事:
HTTP://314-STORE.COM/BLOG/デザイン/ミチヨ商店のデザイン工程をご紹介③「アナタド/
相手の第一印象を考える
前回、ビジネスでしたら、コストと付加価値をふまえたほうがいいかもとお伝えしました。
コスパですね。
本日は、効果についてお話します。
A) これが原稿だとして。
テキスト:内閣府HPより
http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/140205ws/ws140205.html
B) これが、内容は同じで見せ方だけ変えたもの。前出のグラフでいうところの、一番上の赤いグラフにあたります。
C) 一方こちらは、相手に対してのメッセージを抽出したもの。前出のグラフの下、①や②です。
ミチヨ商店のコミュニケーション・デザイン
上記BよりもCのうほうが、制作コスパが高いし、納得性もあると考えます。
これが、ミチヨ商店のデザインの基本となっております。
デザインと一言で呼んでますが、そもそもデザインには、装飾デザインと機能デザインとがあります。そして世の中には、装飾デザイン=見栄えのデザインに偏ったものが、大変多いのです。プレゼン資料にも、その傾向が見て取れます。
たとえば、上記B。確かに、わかりやすくなっているし、印象も向上しているでしょう。この点で、機能デザインが働いたのも確かです。
でも、大切な中身である企画部分は何も変わってない、情報伝達の上では、何もデザインされていないことを忘れないでください。
Aの印象が「文字だらけだ~。どこから読んだらいいのかな。読む気に水を差される・・・」だったとしたら、
Bは、「かたまりが、ひとつと3つあるんだな」程度。言いたいことの内容が重要なのに、相手の気持ちがそこまで届きません。
だから、伝えるためには作った人が、内容を絞る=デザインする必要があるのです。企画のデザインです。
これは立派な、コミュニケーション・デザイン。機能デザインです。
そしそして。
メリットはたくさん、あふれんばかり
プレゼンは、この段階からすでに始まっています。
Bの場合。ほとんどの時間を制作に費やしました。パワポがんばりました。えらい!すごい!でも、自分に残ったものは?パワポの新しい操作を、またひとつ覚えたこと?
それって、プレゼン相手にとって、何のメリットがあるのかな?
一方Cの場合。
伝えたいことについて、そして相手のメリットについて、一生懸命考える。たくさんの中から、伝えるべきことをひとつに絞る。
見つけ出すこともそうですが、このプロセスも、すごく大切なことなんです。
ひとつを選ぶということは、同時に数多くの「ひとつにならなかったもの」を捨てることでもあります。でもね、資料の上には載っていなくても、自分の中には、その捨てたものたちが手放した理由とともに、整理されてちゃんと残っているんですよ!
だから、相手に向けて、なぜ残したものが一番なのかを、自分の言葉で語れるようになっているんです。それが自分のメリットに、そして相手のメリットにもなっていくのです。すばらしい~(涙
その情報との濃密な時間を、パワポ相手に使っているとしたら!パワポに吸い取られてしまっていたら!
また、知ってることを全部、1ページごと50枚に、余すことなく載せてしまっているとしたら!
情報の取捨選択を相手に任せたも同然なんだけど、そんなリスキーなことして、大丈夫ですか??
さらには万が一、選んだものが相手にマッチしなくても、プレゼン当日に口頭でフォローできるのも助かる。頭には、バッチリと知識が詰め込まれているのですから。
それなら、みんながCをしたらいいじゃない
そうですよね。そう思います。
なのになぜ、そうならないのか。
なぜなのか、わかります?
ここがまた、興味深いところなのですが。
人は、100が101になったものについて、安心して理解します。
たとえば、上記AがBになったときに。
差は、見た目のデザインだけ。そこが、大変受け入れやすい&わかりやすいのです。たとえ、ここから新しい付加価値は生まれず、進化したとも言いづらくても。
一方上記AからCは、100から200、300へのジャンプです。みなさん、多くのかたがジャンプを怖がります。AからBはわかっても、Cがいいのかは怖くて判断できない、とおっしゃります。
この「根拠のない不安感」を抜け出せた人だけが、伝わる喜びを享受できるのですが・・・。
実は、抜け出すのは簡単です。
試してみればいいのです。
デザイン・シンキングを実行するだけ。人間中心設計のとおり、BとCのどちらがわかりやすいかを選んでもらえばいい。
たったそれだけです。
ミチヨ商店も、はじめはたいそう自信がありませんでした。全員が、自分と逆を向いているからね。でも今は、だからチャンスだと思っていますよ。
新しい、正しいことをする。それって、シンプルで、リッチでしょ。かっこいいでしょ。
まずは資料の1ページからでいいんです。デザイン・シンキングを試してみてください。
「伝わるって、こういうことか!」を体験してください。
仲間が増えたら、嬉しいです。わからないことがあったら、いつでも声をかけてください。
お待ちしています。
Comments are closed.